
今、世界中のボクシングファンが最もその拳に注目している日本人ボクサー、中谷潤人(M.Tボクシングジム)。
世界3階級制覇を成し遂げ、リング上では「ネクスト・モンスター」と畏怖される彼ですが、古くからのファンは彼のことをこう呼んでいました。
「愛の拳士」
戦慄のKO劇を量産する今の姿からは想像もつかない、あまりに優しすぎるこのニックネーム。実はこれには、中谷選手のルーツである「実家のお好み焼き屋さん」での心温まるエピソードが隠されています。
今回は、中谷潤人選手の新旧ニックネーム(「愛の拳士」と「Big Bang」)の由来を紐解きながら、最強王者の素顔と人柄に迫ります。
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実は常連客が名付け親?「愛の拳士」の誕生秘話

中谷選手がプロデビュー初期から長く背負ってきたニックネーム「愛の拳士」。
ボクサーの異名といえば、「死刑執行人」や「石の拳」など強面なものが多い中、なぜこれほど慈愛に満ちた名前だったのでしょうか。
その答えは、三重県東員町にある彼の実家、お好み焼き・鉄板焼き「まるあみ」にあります。
幼少期から看板息子
両親が営むこのお店で、中谷選手は幼い頃から店を手伝い、多くのお客さんに可愛がられて育ちました。リングの上では鋭い眼光を見せる彼も、エプロンをつければニコニコと愛想の良い「看板息子」。
中学卒業後に高校へ進学せず、単身アメリカへ武者修行に出るという大きな決断をした際も、お店の常連客たちは彼を我が子のように応援し、支え続けました。
「愛を持って戦え」という願い
実はこの「愛の拳士」というニックネーム、ジムの会長やメディアが考案したものではなく、「まるあみ」の常連客が名付け親だと言われています。
- 「みんなから愛を受けて育った潤人だからこそ、その愛を拳に乗せて戦ってほしい」
- 「愛されるボクサーになってほしい」
そんな地元の人々の温かい願いが込められているのです。中谷選手自身もこの名を大切にし、入場ガウンやトランクスに「愛の拳士」の文字を刻んで戦ってきました。
リング外の「優しさ」とリング内の「殺気」
中谷潤人選手の最大の魅力は、このニックネームが象徴する「とてつもないギャップ」にあります。
試合後のインタビューを見たことがある方なら分かると思いますが、彼は非常に物腰が柔らかく、言葉遣いも丁寧です。対戦相手を挑発することもなく、常に謙虚。まさに「愛の拳士」そのものです。
しかし、ひとたびゴングが鳴ればその表情は一変します。
相手の攻撃を冷静に見切り、ここぞという場面では慈悲のない一撃でマットに沈める。アンドリュー・モロニー戦で見せた戦慄のカウンターKOは、世界中を震え上がらせました。
「普段はあんなに優しい青年が、リング上では冷徹なスナイパーになる」
この二面性こそが、中谷潤人というボクサーの底知れない強さであり、私たちが彼に惹きつけられる理由なのかもしれません。
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そして世界へ。「Big Bang」への進化
世界王者となり、海外メディアから「Next Monster(ネクスト・モンスター)」と呼ばれるようになった中谷選手。
知名度が世界規模になるにつれ、新たなニックネームとして掲げたのが「Big Bang(ビッグバン)」です。
2023年末から2024年にかけてのテレビ出演やインタビューで、彼は自らのスタイルを表現する言葉としてこの名を挙げました。
- 宇宙のようなスケールの大きさ
- 一瞬で爆発し、すべてを終わらせる衝撃
「愛の拳士」として培った感謝の心はそのままに、ボクサーとしてはより攻撃的に、より巨大な存在へ。「Big Bang」には、判定決着ではなく「倒して勝つ」という王者としての強い覚悟が感じられます。
まとめ:優しさを芯に持った最強の王者
実家のお好み焼き屋で育まれた「周囲への感謝」と「愛」。
単身渡米し、厳しい世界で磨き上げた「技術」と「殺気」。
相反するふたつの要素が融合しているからこそ、中谷潤人は強いのです。
「愛の拳士」は今、ラスベガスや東京ドームという巨大な舞台でビッグバンを巻き起こしています。
これから先、パウンド・フォー・パウンド(P4P)の頂点を目指す彼の拳には、変わらず地元の「愛」が宿っているはずです。
私たちファンも、その愛を受け止めながら、彼の伝説を見届けていきましょう。

