あっけない幕切れでした
本日3月1日、山中慎介が因縁の相手のルイス・ネリとリマッチを行いましたが・・
動きの良いルイス・ネリに太刀打ちできずTKO負け
このままピリオドとなりますが、ルイスネリとの2度の対戦と
この試合が行われるまでのゴタゴタも書いていこうと思います
ルイス・ネリと1度目の対戦
2017年8月15日、島津アリーナ京都でWBC世界バンタム級1位のルイス・ネリと対戦
これまで山中慎介は12度の防衛を果たしていて、このネリ戦に勝てば具志堅用高に並ぶ13度目の防衛がかかっていましたが
山中慎介は、連続防衛日本タイ記録がかかった試合を、最強のチャレンジャーを指名し挑みました
結果はプロ初黒星となる4R2分29秒TKO負け。5年9ヵ月保持していた王座から陥落しました
これは、トレーナーのタオル投入での負けでしたが、ルイスネリの回転力に屈して、あんなにパンチをもらう山中慎介は初めて見ました
がしかし、ネリー戦に先立って行われたドーピング検査で、ネリーの検体から陽性反応が出たと通知されたと公式サイト上で発表した
これについてネリはメキシコでは家畜を太らすために禁止薬物を使うと。
その牛肉を食べたと弁明
その後、ドーピングの件は事実がはっきりしないという結末で、ネリはチャンピオンのままで、2017年11月1日、WBCからのネリとの再戦指令を受け、山中慎介は現役続行を宣言
2018年3月1日にすべてをかける
2月28日の前日計量の乱
試合の前日に公式計量が行われるが、その計量にルイスネリはなんと
2.3キロオーバーの55・8キロ
約2時間後の再計量でもリミットから1・3キロオーバーの54・8キロ
山中慎介は200グラムアンダーの53・3キロ
この結果、ルイスネリは失格で王座剥奪
これに追加して試合当日に再計量を義務づけ、上限58kgを設定し、超えたら何かしらのペナルティーを科すと
結果57.5kgでクリア。ネリは「あとは試合を待つだけ」と反省すらしていないとも取れる態度
ルイスネリは前回がドーピング疑惑だったので、今回は栄養士を雇って万全の体制で臨むはずが
ネリのトレーナーは、体重について全く関与していないと述べていましたが、果たして選手の体調管理でトレーナーが未関与なんてありえませんよね
これは確信犯の可能性も否定できません
海外では珍しくないが、ギリギリまで身体をしぼって試合に負けるよりも、身体をリミットの体重に作らなくて
失格にはなるが、試合に勝っていい印象にして、上の階級でランキング入り⇒タイトルマッチをするという戦法
計量オーバーでも特に罰則も罰金もないので(そういう制度がない)やりたい放題
そんなブラック戦法でも、まかり通ってしまっている現在の世界ボクシング団体
以前種類は違うが、亀田興毅がランダエダ戦で疑惑の判定があった時に、その後WBCは4Rごとに採点結果が発表される制度に改定された
この例もあるので、ネリの様に計量オーバーの選手には王座剥奪の他にファイトマネー没収とかそんなペナルティーを科した方がいいと思うが
最近計量オーバーが目立ち、ブラック戦法でいい評価を得ているボクサーが多いですね
放送権、入場券他、変更できないのを逆手に取られています
海外の選手には武士道精神なんてないので、何か早急に考えなくてはいけない段階ですよ
山中慎介が簡単に倒れる⁉
そんなこんなで試合当日、私はこの再戦を本当に楽しみにしていました
山中慎介がネリをぶっ飛ばしてくれるのか?
計量オーバーで対格差はあるが、山中慎介の経験でうまく立ち回るのかなどワクワクした気持ちで観てましたが・・
残念ながら、山中慎介はそんな体力はもう、残っていませんでした
1ラウンド開始のゴングが鳴り、ルイスネリは減量もしなかったので動きは快調に見えました
一方の山中慎介は慎重な立ち上がり
山中慎介のボディーブローが当たっているが、ネリの回転力が威力を発揮してきます
山中慎介は一応ガードしていますが、ネリのパンチはガードの上からでも威力十分
そしてわずか1ラウンド終盤にネリのショートパンチが山中慎介の顔にカウンター気味に入りダウン
立ち上がったが、何とかクリンチして1ラウンドをしのぐ
そして運命の第2ラウンド
2ラウンドゴングが鳴り、ネリは一気に勝負に出ます
もう山中慎介は棒立ちに近い状態
ネリの回転力に山中慎介ダウン
立ち上がるが、ネリの小さなジャブに近いパンチでも2度目のダウン
この時私は、あれ?と思いました。たったこんなパンチで倒れる・・
山中慎介はもう虫の息。。
そしてネリのキレのいい右フックが当たり3度目のダウン。レフリーストップでTKO負け
そして山中慎介は現役引退を表明
「これで終わりです」
ここ最近の山中慎介の状態
私個人的に思いますが、ここ数試合の山中慎介の試合は、勝ちには勝っているがダウンを取られる試合が多いなと言う印象でした
前回のネリ戦でトレーナーがタオル投入で試合終了したが、今から思うとその判断は正しかったのかなとも思います
選手の状態はトレーナーが一番よく知っている
山中慎介には長年のダメージが蓄積していて、もう身体がボロボロだったのではないか?
経年疲労?
前回のネリ戦と今回の再戦で、確かにルイスネリは減量もせず今回の試合に挑んだが、あんなに簡単に山中慎介は倒れるかなと
ダウンも取るが逆にダウンもする・・
観ている観客は面白いと思うが、少しずつ少しずつダメージが残り、年齢的なこともあり抜け切れてないのかな
今回の山中慎介のダウンで、2017年5月21日の八重樫東VSミランメリンド戦を思い出しました
当時チャンピオンの八重樫東がわずか1ラウンドで3度のダウンをして王座陥落
八重樫東があまりにも簡単にダウンをするので?おかしいなと
八重樫東は「激闘王」とも呼ばれる選手で、打って打たれての「激闘」を繰り広げていたボクサーなので、減量+ダメージが蓄積していると思います
その時に少し似てるなと感じましたね
まとめ
山中慎介が因縁の相手、ルイス・ネリとリマッチを行いましたが、返り討ちに遭い2ラウンドTKO負け
同時に現役引退を表明しました
これまで12度の連続防衛、パウンドフォーパウンドランキング入りと「神の左」の威力をいかんなく発揮してきましたが
ここ最近の試合はダウンをもらう事もあり、衰えがあったのかなとも思いました
そしてルイスネリとの2度の対戦で、いずれもKO負け
最後を有終の美を飾ることはできませんでした
でも、ここまで5年9ヵ月もチャンピオンを保持していて、同じ長期政権を築いていた長谷川穂積、内山高志とともに
山中慎介は日本ボクシング界に歴史を残した選手です
山中慎介選手、今まで本当にお疲れ様でした
ほんとゆっくり休んでください
夢をありがとうございました。
おわり