ボクシングWBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、伊藤雅雪 vs ジャメルヘリングの試合は、ヘリングの上手い試合運びで伊藤雅雪は判定負けで王座陥落してしまいました。
伊藤雅雪にとって非常に相性の悪い、やりずらい相手でした。
この試合の模様を書いていこうと思います。
伊藤雅雪 vs ジャメルヘリング
WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、伊藤雅雪VSジャメル・ヘリング。この試合WOWOWオンデマンドでライブ配信されました。
ヘリングは、元オリンピック選手でロンドン五輪にキャプテンとして出場。
元海兵隊員でイラクに2度派遣
ジャメルヘリングのプロフィール
ジャメル・ウィリアム・ヘリング
生年月日:1985年10月30日
国籍:アメリカ
戦績:21戦19勝(10KO)2敗
身長:178㎝ リーチ178㎝
スタイル:サウスポー
【獲得タイトル】
2011年度米軍選手権ジュニアライト級優勝(アマチュア)
2012年度米軍選手権ジュニアライト級優勝(アマチュア)
2012年度全米選手権ジュニアライト級優勝(アマチュア)
USBA北米スーパーフェザー級王座
WBO世界スーパーフェザー級9位
これといって得意ブローなどなはいが、アマチュア出身らしく、基本に忠実で懐が深い。
伊藤雅雪プロフィール
本名:伊藤 雅之
生年月日:1991年1月19日
国籍:日本
身長:174㎝ リーチ179㎝
戦績:27戦25勝(13KO)1敗1分
【獲得タイトル】
2012年度全日本フェザー級新人王
WBCライト級ユース王座
第42代OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座
WBOアジア太平洋スーパーフェザー級王座
第24代WBO世界スーパーフェザー級王座
スピードと抜群のスタミナで相手を圧倒。トップランク社と年3試合/3年の複数年契約を結ぶ。
今回の伊藤雅雪の課題はヘリングのサウスポー対策。
ヘリングは少々厄介な相手だがランキング9位、この試合を勝って次戦は統一戦という青写真だった伊藤雅雪。
では試合詳細を
1~2ラウンド
伊藤雅雪入場、個人的には気のせいか、体型が少し戻しすぎの様に思えたが・・
1ラウンドは静かな立ち上がり。伊藤雅雪は先手に行きたいが相手を見てしまう。そしてヘリングの鋭いジャブが出てきて、伊東の顔面をクリーンヒット。
ヘリングのジャブがキレている。
伊藤雅雪なんか身体が重いのか、動きが悪い気がします。もっとフットワーク使わないと・・
1ラウンドはヘリング優勢。
2ラウンドは伊藤が攻勢に出る。前に出てきて手数を多く出しヘリングを責め立てる。
だがヘリングもディフェンスは上手く伊藤雅雪の攻撃をさばくが、このラウンドは伊藤雅雪優勢。
3~12ラウンド
伊藤雅雪はサウスポーは苦手なのか?逆に言えばヘリングがしっかり伊藤対策を練ってきてたという事。
伊藤雅雪右ストレート大振りが目立つ。いずれも空振りでヘリングのショートパンチをもらってしまう。
そしてサウスポー特有の、右フックを引っかけて伊藤雅雪のバランスを崩す場面が多く見られました。
これは伊藤雅雪にとって印象が悪いですね。
中間距離ではヘリングの距離なので伊藤雅雪は接近戦に持ち込む。クリンチしながらボディーやアッパーを放つが決定打にはなっていない様子。
伊藤雅雪どうも手数が出ない、ヘリングに軽くあしらわれている感があります。このまま行ったらヤバい展開に。
伊藤雅雪の攻撃が単発で終わっているので、もう少し力を入れずにショートでもワン・ツー・スリーと連打が出ればいいのだが、なかなか出ない。
残り2ラウンドを切ったらヘリングは完全に「アウトボクシングモード」になっており、距離をとって戦えば安パイと思ったか、ガードをしっかりしています。
Ito is off balance and Herring lands a quick right hook 🥊#ItoHerring | @ESPN pic.twitter.com/vGG8BFTAtk
— Top Rank Boxing (@trboxing) May 26, 2019
判定結果は?
判定結果は結構長く待ちましたね、
・・・
・・
・
- 116-112
- 118-110
- 118-110
3-0の判定結果でジャメル・ヘリングがWBO世界スーパーフェザー級新チャンピオンになりました!
WORLD CHAMP!! Congratulations @JamelHerring!! Feel free to bring that belt back to Colorado anytime!💪🥊 🥊 https://t.co/TPo3Hed90V
— USA Boxing (@USABoxing) May 26, 2019
ヘリングはとても上手かったですね。伊藤雅雪の攻撃をことごとくかわしてショートパンチや左ストレートを放ち、ポイントを優勢にしていました。
逆に伊藤雅雪はヘリングのサウスポー対策が最後までできなかったですね。
先週の井上尚弥に続いて伊藤雅雪も防衛してほしかったですが、残念です。
現在のスーパーフェザー級王者
WBAスーパー:ガーボンタ・デービス 正規:アンドリュー・カンシオ
WBC:ミゲル・ベルチェルト
IBF:テビン・ファーマー
WBO:ジャメル・ヘリング
伊藤雅雪はヘリング戦をクリアしたらWBC王者のミゲル・ベルチェルトとの統一戦も視野に入れていましたが・・残念です。
ロマチェンコ戦も消滅?
伊藤雅雪の野望は、現在パウンドフォーパウンドランキング1位のワシル・ロマチェンコとの対戦を目標としていました。
ですが、王座陥落でロマチェンコ戦はかなり遠のいてしまった感がありますね。
トップランク社とも契約を結んだばかりで、この後も試合は組まれますが、契約更新は本人次第になりそうですね。
まとめ
WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、王者の伊藤雅雪VSジャメル・ヘリング戦は、ヘリングがしっかり対策をしてきて伊藤雅雪を寄せ付けずに判定勝利で新王者に。
この試合の伊藤雅雪は、なんだか身体が重いような、調子が悪かったのかなとも思える試合運びに見えました。
空回りしているような、KOしてアピールしようと思いすぎたのか?とにかくいつもの伊藤雅雪ではないなと。
伊藤雅雪にとって実力者からオファーもあり、これから明るい未来が待っていたので、とても痛い敗戦となってしまいました。
今はゆっくり休んでまた再起にかけてほしいです。
おわり