強い井岡一翔が帰ってきました!
かつて井上尚弥が興行を行った「SUPERFLY3」に井岡一翔が階級を上げて復帰戦に臨みました。
結果はダウンも奪って大差の判定勝ち!スーパーフライ級初戦を白星で飾りました。
ここまで来るのに、様々な葛藤やゴタゴタがあったと思いますが、この復帰戦の模様を書いていこうと思います。
井岡一翔、アメリカ復帰戦を完全勝利!
井岡一翔は、8日(日本時間9日)軽量級ランキング上位が集まるボクシングの「SUPERFLY3」(米カリフォルニア州イングルウッド)が行われました。
そしてスーパーフライ級10回戦で現役復帰した元3階級制覇王者の井岡一翔が、マクウィリアムズ・アローヨ(プエルトリコ)に10回判定勝ちしました。
このマクウィリアムズ・アローヨは、なかなかの強敵です。ランキングの3位につけているし、元WBCスーパーフライ級王者のカルロス・クアドラスに勝利しているので、井岡一翔の復帰戦初戦がこの選手だとちょっときついかなと思いましたが・・
一方の井岡一翔はWBAランキング2位なんですよね・・引退して復帰したのに2位も少しおかしいと思いますが、まあいいや。
井岡一翔のボディーを見た感じだと、1階級上げてきているので、身体が一回り大きくなっている。ただ動けるか心配でしたが、いらぬ心配でした。
井岡一翔VSアヨーロの試合展開
井岡一翔にとって現役復帰&階級上げての初めての試合でしたので、始めは慎重に行くかと思いましたが、なんとなんと、1ラウンドから前に出て打ち合っているではありませんか?
これまでにない「NEWタイプの井岡一翔」が観れた気がします。
日本の時だと、安全策というか、負けないボクシング。パンチも軽く「ペチペチ」当てていくイメージがありましたが、このアメリカ凱旋での井岡一翔は「ファイター」になったように手数も出ていてアヨーロを圧倒していました。
アメリカだと「倒さないと」評価してもらえないのが分かっているのか、父の一法氏と離れて本来の自分の「やりたい」ボクシングができているのかわかりませんが、攻撃的でとても復帰初戦のボクサーとは思えないほど動けていました。
この日の井岡一翔の良かったのは「手数」と「ボディーブロー」でしょうか?
特にボディーブローは左レバーに良く当てていて、ラウンド終盤には左右のボディーブローも出ていて調子いいな~と感じましたね。
そして3ラウンド、前に出てきて攻撃的になったアヨーロに向けて、ラウンド終わり間際にカウンター気味にワンツーが入り、アヨーロダウン!
会場も盛り上がってきましたよ!
ホントにこの日の井岡一翔は良くパンチも出ていて動きも良く、ディフェンス面でもガードも高く、バックステップ、サイドステップ、ウィービンングなどアヨーロの攻撃をかわしていましたね。
ただ井岡一翔も前に出ているので、多少の被弾はありましたが、試合中盤から終盤にかけて右ロングフックや左フックもカウンター気味に当たり、アヨーロがぐらつくシーンも見られました。
井岡一翔有利のまま、試合終了、判定に持ち込まれまして、
- 97―92
- 97-92
- 99―90
3―0でしかも大差の判定勝ちを収めました!ほとんどのラウンドを井岡が取っていたという事です。それほど攻撃的でジャッジの印象も良かったという事ですね。
井岡一翔自身も
「パフォーマンスと、アメリカでできたことに、とても満足している。すばらしい雰囲気だった。次の“スーパーフライ”が待ちきれない気持ち。ぜひ戻ってきたい。(ひとつ上げた)階級もあっている」
とご満悦。
アヨーロも井岡一翔の事を
「厳しい戦いだったし、差はほとんど感じなかった。実際に戦ってみて彼がいい選手だということが分かったし、彼は自分がどれほどいい選手なのかを証明した」
井岡一翔の健闘をたたえていた。
現地メディアも井岡の戦いぶりを高評価しています。
AP通信記者のグレッグ・ビーチャム氏は
「カズト・イオカはアメリカでのデビューで強い印象を残している」
とツイート。
ボクシングライターのマイケル・バカ氏もツイッターで
「カズト・イオカは勝利のスリルを味わった。素晴らしいパフォーマンス」
と称賛しています。
激闘を物語る井岡一翔の顔面⇘
あとはちょっと水を差すようで復帰戦でこういうこと言うのは申し訳ないが、欲を言えば、KOしてほしかった。
終盤にはロープ際に追い込んで、倒せそうなチャンスはあったので、そこを仕留めれば王者になれるかなと思いますね。
井上尚弥だったら・・とついつい思ってしまいます。
次戦は4階級制覇?
ここで次戦の話になってしまうが、この完勝で井岡一翔にとっていいイメージで戦えたと思いますので、次に試合がタイトルマッチになるのか?期待が膨らみますね!
現在のスーパーフライ級の王者は・・
WBA:カリッド・ヤファイ(24戦全勝 15KO)
WBC:シーサケット・ソー・ルンヴィサイ(51戦46勝41KO4敗1分)
IBF:ヘルウィン・アンカハス(32戦30勝20KO1敗1分)
WBO:空位
井岡一翔が出場した「スーパーフライ3」にて、WBO王座統一戦が行われて、同級1位のドニー・ニエテスと同級2位のアストン・パリクテが1-1の引き分けに終わり、新王者は誕生しなかった。
このWBOは、去年まで”The monster”井上尚弥が持っていたベルト。ニエテスかパクリテどちらか王者になれば、次戦は井岡一翔が対戦という青写真だったのか?
まだ空位のままなので、どうなるのか、井岡一翔が王座決定戦に挑むのか、他の団体で王者を狙うのか?
いずれにせよ、井岡一翔はスーパーフライ級で「強敵を避ける」事はしないと思うので、誰の挑戦でも受けると思います。
あとは私の観たい試合は、階級は違えど井上尚弥と井岡一翔の夢のカードが観たくなってしまう・・
関連記事:ボクシング、井岡一翔と井上尚弥が対戦したらどっちが強い?
まとめ
井岡一翔がスーパーフライ級に階級を上げ、1年半ぶりの現役復帰をアメリカの地で完勝しました。
相手も世界挑戦経験もある、WBCシルバー王者のアヨーロですので、アヨーロ戦の勝利で井岡一翔の評価は上がったと思います。
ファイトスタイルも攻撃的で「本場」のファンにもアピール成功。次戦はいいカードが組まれる可能性が高いですね。
次戦が世界戦になるのか、また世界ランカーになるのかわかりませんが、スーパーフライ級に新たなスターが誕生したのは確か。
誰が一番強いか見てみたい。そして井上尚弥との夢のカードもキャッチウエイトでいいので見てみたい。
これからの井岡一翔に期待です。
おわり