これぞヘビー級の醍醐味!しっかりとメインイベントを盛り上げてくれました。
WBC世界ヘビー級タイトルマッチ、デオンテイ・ワイルダーVSルイス・オルティスのリマッチは、ワイルダーのワンパンチKO勝利で再戦を制しました。
この興奮冷めやらぬ試合内容を書いていこうと思います。
ホントにすごかった!
【再戦】デオンテイ・ワイルダーVSルイス・オルティス
日本時間の11月24日、WBC世界ヘビー級タイトルマッチ、デオンテイ・ワイルダーVSルイス・オルティスのリマッチが行われました。
最初の対戦は、2018/03/03 ワイルダーが10RTKOで勝利しましたが、前回の試合は、ワイルダーが打たれて、あともう少しでレフリーストップがかかるというところまで追い込まれましたので、今回はどんな対策を考えているのか?
またオルティスの方もあともう少しで世界王者でしたが、「ガス欠」でTKO。
あらたにコンディショニングコーチも入れてスタミナ対策も問題ないと思います。
お互いに手の内を分かっているので、どんな試合になるかとても楽しみでした!
デオンテイ・ワイルダー
1985年10月22日/34歳
身長:201センチ/リーチ211センチ
戦績:42戦41勝(40KO)1分 KO率95%
ルイス・オルティス
1979年3月29日/40歳
身長:193センチ/リーチ198センチ
戦績:34戦31勝(26KO)1敗2無効試合 KO率76%
勝利オッズは?
オッズはというと、9対2でワイルダー有利。(前回対戦も11対4)
試合内容詳細
第1ラウンド
お互いにけん制しあっていて静かな立ち上がり、オーソドックス構えのワイルダーに対しサウスポーのオルティス。
お互いジャブのけん制で動かないが、オルティスのノーモーションの左がワイルダーの顔面にヒット!
このラウンドオルティス優勢。あっという間の3分間でした!
第2ラウンド
このラウンドもオルティス優勢、右ジャブから左ストレートがワイルダーのボディや浅いが顔面に当たりだしている。
ワイルダーは威力抜群の右ストレートを見せるも、逆にオルティスのカウンターに合ってしまう。
この辺はオルティスがワイルダー対策を考えて、十分に攻撃パターンを準備している。
第3ラウンド
このラウンドもオルティス優勢。右からのリードジャブから左ストレートをボディ、顔面に、またワイルダーの右に合わせて左カウンターも合わせる。この辺りは前回とは違う戦法です。
第4ラウンド
このラウンドもオルティス優勢。引き続きジャブからリズムをとり左カウンターを当てようと試みる。
ここまではお互いおおきな見せ場はなく、静かに時間が過ぎていく。
第5ラウンド
このラウンドもオルティス優勢。ワイルダーは狙いすぎているのか?それともオルティスのカウンターを警戒して右を出せずにいるのか?
ワイルダー右ストレートを放つがオルティスが交わしてカウンターを当てる。この繰り返しでここまできています。オルティスはスタミナ面もバッチリ。息が切れてない、前回の反省も踏まえてあまり行き過ぎていない。
オルティスは勝ちに徹することができるか?
第6ラウンド
このラウンドもオルティス優勢。ここまでオルティスのフルマークではないか?
ワイルダーもリングを回りながらストレートを外から内から打っていて変化をつける。ワイルダー右ストレート放つもオルティスがしっかりガード。
オルティスのワイルダー対策が功を奏してワイルダーの見せ場がない。
第7ラウンド
このラウンドもオルティス優勢だが、このラウンドからワイルダーのパンチが右ストレートに加えて右フックも見せ、左ボディーも放ち、徐々にワイルダーの攻撃にエンジンがかかる。
ワイルダーはこのラウンドから距離感があってきて、打てる距離になってきたという。
そしてロープ際に追い込んでワイルダーの渾身の右ストレート!
ワイルダーの右がオルティスのガードの内側を通り顔面にヒットでオルティス仰向けになりダウン!これは効いている!!
そしてレフリーがカウントを数えるが、オルティス立てることができず試合終了!
ワイルダーすげえええ!!
いつもそうだけど、負けムードから一発で試合ひっくり返すのヤバすぎる
てかオルティスに2回も勝てるなんて半端ないな...#WilderOrtiz2 #DeontayWilder #ワイルダー pic.twitter.com/SNnF2fpsjZ— Sl-lXGX (@ufc_rizin) November 24, 2019
この試合初めての顔面のワンパンチがKOパンチとなりました。オルティスはここまで完璧に有利に試合を進めていましたが、たった1発のパンチに泣きました。
なんてことだ・・・ワイルダーがここまで劣勢で、たった「1発のパンチ」で逆転KO勝利するというヘビー級ならではの、ワイルダーだからできる試合ですね。
今回のKOパンチも付箋を張っていて、はじめから右を打ってしまうと軌道もわかるし、防がれてしまうので、右ストレートを内側から打ってみたり、外側から打ってみたり、フックを打ったりして軌道を読みずらくしたらしい。
そして距離感があってきたら「待ってました」と言わんばかりに最短距離での右ストレートを放つ。
ワイルダーはこの右の「当て感」が素晴らしい。でないと95%のKO率はできません。
試合中は野性味あふれ荒々しいですが、緻密な計算も入れているクレバーなワイルダー。
普段は真面目なワイルダーらしいです、ちょっと好感持てますね!
これだからヘビー級は人気があるのですね。たったワンパンチで形勢逆転できるから、観客も興奮しますよね!
ファイトマネーは?
今回のファイトマネーもESPNによれば、最低でもワイルダーは2000万ドル(約21億7273万円)、オルティスは700万ドル(約7億6045万円)を手にするという。
PPVはおそらく50万件は超えるでしょう。
ルイスネリの体重オーバーで中止になったエマニュエル・ロドリゲスのファイトマネーが今回700万~800万円・・
もちろんメインイベントと前座での差はあるが、軽量級とヘビー級の格差は以前とありますね。
ワイルダーの次戦は誰と戦うのか?
今回オルティスのリマッチを退けて、残すはこれも前回ドロー決着に終わったタイソン・ヒューリー戦でしょうか?
タイソン・ヒューリー戦を退けたら今度は統一戦に臨みたいという。
ジョシュア対アンディ・ルイス戦のリマッチも大変面白いです。
現在WBC王者はワイルダーでWBA、WBO、IBF王者が、アンソニー・ジョシュアに対し「正規の番狂わせ」を体現したアンディ・ルイス。
ジョシュア対ルイス戦の勝者がワイルダーと対戦と言う仕組みですね。
ここで4団体統一王者が決まります。
ところで、デオンテイ・ワイルダーは「パウンド・フォー・パウンド」にはランキングしないのかな?と思いますが。
個人的には、ワイルダーが4団体統一王者になれば、パウンドフォーパウンドに入ってほしいなと思います。
細かい技術は別として、あの「ワンパンチKO」はパウンドフォーパウンドに入っても不思議ではないかなと思います。
まとめ
WBC世界ヘビー級タイトルマッチ、デオンテイ・ワイルダーVSルイス・オルティスの試合は、劣勢だったワイルダーが渾身の右ストレート一発でオルティスをKO!
見事に10回目の防衛を果たしました。
ヘビー級の10連続の防衛と言うのは、あのマイク・タイソンを抜き、モハメド・アリに並びました。
「ワンパンチ」で勝利を呼び込んでしまうワイルダーに見えますが、実は緻密な作戦でKOを築いているという。
これからも野生児とクレバーの両面を持っているワイルダー、目が離せない!
人気のヘビー級を引っ張っていってほしい。
おわり