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【観戦記】今永虎雅、まさかのプロ初黒星…代役ガルシアの「右フック」に沈む。2-1の判定負け【リヤド・シーズン】

サウジアラビアで開催された「リヤド・シーズン」。ライト級期待の星、今永虎雅が世界への試金石となる一戦に臨みました。

対戦相手は、急遽代役として出場が決まったWBO世界スーパーフェザー級ランカー、エリドソン・ガルシア。開幕からプレッシャーをかけ続けた今永でしたが、後半にまさかの落とし穴が待っていました。ダウンを奪われる苦しい展開となった注目の10回戦を振り返ります。

 

試合情報

  • 大会名:リヤド・シーズン(Night of The Season)
  • 階級:ライト級 10回戦
  • 対戦カード:今永虎雅(大橋) vs エリドソン・ガルシア(ドミニカ共和国)
  • 背景:
    • 当初の対戦相手アルマンド・マルティネスが入国困難となり、急遽ガルシアに変更。
    • ガルシアはWBO世界スーパーフェザー級ランカー。
    • 今永はこれがプロ10戦目(9勝5KO無敗)で初の海外遠征。

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試合展開・詳細

【序盤】プレッシャーの今永 vs 老獪なガルシア

試合はサウスポー同士の一戦。今永は立ち上がりから「前半もしっかり取りたい」という言葉通り、中央を取ってプレッシャーをかけます。長身からのジャブ、そして強烈な左ボディを突き刺し、ペースを掴みにかかりました。

対するガルシアは、急なオファーによる調整不足が懸念されましたが、経験豊富な動きを見せます。足を使い、今永の打ち終わりに「リターン」を返すなど、冷静な立ち上がり。解説の亀田興毅氏も「(ガルシアは)リターンが早い。今永のコンビネーションのペースに持っていかれるとポイントを取られるので警戒している」と分析していました。

【中盤】ボディで削るも、ガルシアは崩れず

ラウンドが進むにつれ、今永のボディブローが効果を見せ始めます。「いいプレッシャーで左のボディブローが良かった」と川島氏も評価。しかし、ガルシアも決して手数は多くないものの、時折見せるカウンターや、離れ際のパンチで今永に決定打を許しません。

ガルシアは「打っては離れる」を徹底し、今永の前進をいなし続けます。一見、今永が押しているように見えましたが、ガルシアの不気味な「待ち」の姿勢が後半への伏線となっていました。

【第8ラウンド】悪夢の右フック、ダウンを奪われる

試合が大きく動いたのは第8ラウンドでした。ボディを効かせてペースを握りかけていた今永に対し、ガルシアが一瞬の隙を突きます。

今永が攻め入ろうとしたところに、ガルシアの強烈な右フックのカウンターが炸裂。これをもろに食らった今永はダウン。立ち上がったものの、足元がおぼつかないほどのダメージを負いました。

解説陣も「効いている、危険な状態」と心配する中、今永はなんとかクリンチと足を使ってこのラウンドを耐え忍びました。

【終盤】驚異の粘りを見せるも…

ダウン直後の第9、10ラウンド。今永はダメージが残る中でも「気持ちで負けるな」というセコンドの指示に応え、前に出続けました。逆にガルシアはダウンを奪ったことで勢いづき、一気に攻勢をかけますが、今永も打ち返し、最後は互いに死力を尽くして終了のゴング。

試合結果・判定

勝者:エリドソン・ガルシア(判定2-1)

判定は割れましたが(スプリットデシジョン)、ダウンのポイントが響き、今永タイガはプロ初黒星を喫しました。


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管理人の感想・考察(まとめ)

期待された今永タイガ選手でしたが、世界ランカーの壁、そして海外での試合の難しさを痛感する結果となりました。

  1. 勝敗を分けたポイント
    やはり第8ラウンドのダウンが全てでした。それまでは今永選手がペースを握っていた時間帯もありましたが、一発で形勢を逆転させるガルシアの「リターンの巧さ」と「勝負強さ」が光りました。
  2. 今永選手の収穫
    初黒星とはなりましたが、ダウンを奪われた後の9R、10Rに見せた精神力は素晴らしいものでした。川島氏も「ダウンからの頑張りはこれからの成長につながる。メンタルの強さは証明できた」と評価しています。
  3. ガルシアの実力
    準備期間が短い中での勝利は称賛に値します。試合後のインタビューでは「準備不十分だったが、試合を楽しみながら相手にダメージがあることに気づいた」と語り、ベテランらしい試合巧者ぶりを見せつけました。

今永選手にとっては非常に悔しい結果ですが、この経験は必ず糧になるはずです。リヤドでの敗戦からどう這い上がってくるのか、次戦に期待しましょう。

 

 


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