日本と海外のボクシング世界戦を中心に年間約300試合をチェックしている、竹原・畑山世代の40代サラリーマンが、「パウンドフォーパウンド対決を見るのが好き」「誰が一番強いのかを比べるのが好き」「井上尚弥が好き」…などなど、とにかくボクシングが好き!という方たちと一緒に、ボクシングの魅力や楽しさを共有するサイトです。

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ボクシング、各階級で人気の差やパンチ力の違いはある?

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プロボクシングは現在、17階級に分かれています。ミニマム級からヘビー級までの17階級。

ボクシングといえばKOを量産する重量級こそ醍醐味だ、スピード感ある軽量級も捨てがたい、スピードと力が融合した中量級も魅力的だ、などなど

人によって様々「階級」に関しては意見があります。

 

必然的に人気選手がいる階級が人気階級となってしまうのも事実ですが、今回はこの階級での人気の格差や、パンチ力の違いにスポットライトを当てていきます。

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ボクシング階級の歴史

ボクシングは、あらゆるスポーツの中でも最も歴史が古いものの一つ。人と人が殴り合うというのは、生存競争があるところであればどこでもあり得る事ですので、納得といえば納得です。

 

現在確認出来るのは紀元前4000年頃。その時書かれたエジプトの象形文字から、それらしき事が行われていたと分かっているそうです。軍隊で使われていたようですね。

 

古代ローマ時代になると、見世物として奴隷同士を戦わせる催しが行われます。観客を喜ばせるために、どちらかが死ぬまでやったとの事。

 

ちなみに、地面に円を書き、その中で戦わせていたことから、現在の「リング」という名称が生まれたそうです。今とは全く違ったものですが、ボクシングの元の元といった感じで考えてください。

 

現在に通ずるボクシングが生まれたのは、近代イギリス。簡単に言うと、「危険だからルールを作らないと死人が絶えないし、禁止されちゃう」という理由から、7章からなるブロットン・コードというルールが生まれます。1743年の事で、階級が出来たのはその3年後の1746年。

 

それまでは完全に無差別でした。

 

当時の話なので、ルールなどあってもお構いなしに試合する事も多かったのでしょう。1838年に出来た「ロンドン・プライズリング・ルールズ」では、蹴り、頭突き、目玉えぐりの禁止などが織り込まれます。要はこれをしている選手がいたということですね。

 

現在に通ずるルールの確率は、1865年。クインズベリー・ルールというルール。1ラウンド3分制、インターバル1分、投げ技禁止、10カウント制、ベルト以下の打撃の禁止などが盛り込まれていきます。

 

やっとボクシングらしくなってきました。それまではMMAといってもいいかもしれません。

 

では話を本題に戻して「階級」が生まれた1746年。もちろん今のように17階級あるわけではありません。その当時は所謂見世物、見たいのは人が倒れる姿です。なので単純に、ヘビー(重量)ライト(軽量)に分かれます。2階級制だというわけです。

 

その後、どんどん細分化されていきます。よりスポーツ化していったということですね。

 

20世紀初頭、フライ級、バンタム級、フェザー級、ライト級、ミドル級、ヘビー級の6階級が存在していました。

 

20世紀半ば、終戦を迎えるころにはスーパーバンダム、スーパーフェザー、スーパーライト、ライトヘビーが生まれます。併せて10階級ですね。

 

その後ボクシング人口の増加にともない、10階級制では自身の相応しい体重で戦えない選手が多くなってきたこと、より多くのタイトルマッチを開催し、多くの認定料を手に入れる事を目論んだ団体の思惑なども絡み、現在の17階級に至ります。

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各階級の人気の差は?

人によって様々であると言ってしまえそれまでなのですが、敢えて言うなら日本、フィリピンをはじめとしたアジア圏は軽量級、南米は軽量~中量級、欧米は中量級~重量級が人気です。

 

これは単純に、その地域に多いファイターの階級が人気になりますね。あくまでも目安であり、日本でも重量級は人気です。ただ、日本での重量級ではなく、海外の重量級選手の事が好きなファンが多いですね。

 

ボクシング人気と言えば、やはり米国。本場アメリカの人気をバロメーターとして、各階級の人気の差を見ていきます。

 

人気のヘビー級

やはり何といってもヘビー級。モハメド・アリ、マイク・タイソンの名は、ボクシングファンでなくとも知っているでしょう。

ちょっと馴染みがないかもしれませんが、ヘビー級初代王者のジョン・L・サリバン、いまだ破られない世界王者防衛回数記録をもつジョー・ルイスなど、この階級といえば長らくアメリカ人が制覇をしていました。

 

しかし、2007年にジャノン・ブリックスが王座陥落して以降、長らくヘビーはロシア圏の独壇場となっていき、アメリカでの人気度も必然的に薄れていきます。

 

アメリカでの人気が薄れると、必然的に世界全体からの注目度も減り始めます。ウラディミール・クリチコという圧倒的王者の存在を誰も崩すことが出来ず、この階級に新陳代謝が生まれなくなり、なかなか注目を浴びませんでした。

 

しかし、2015年イギリスのタイソン・フューリーがクリチコを判定ながら倒してから、風向きが変わり始めます。

 

同じ2015年にデオンテイ・ワイルダーが7年ぶりにアメリカにヘビー級王座を戻し、イギリスからも翌年アンソニー・ジョシュアがチャンピオンとなりました。

アンソニー・ジョシュア

デオンテイ・ワイルダー

「この2人が戦ったら、どちらが強いんだ?」という事を考えられる選手がいると、その階級は盛り上がります。

 

しかも今ヘビーでその2選手は米国と英国。一方はイケイケで、もう一方は紳士的。これは盛り上がらないはずはありません。

 

ヘビー級は、17階級最重量なので、王者はボクシング界最強の称号を得られるとされています。ゆえに、歴史的に複数王者の存在をよしとせず、統一戦の実現は他階級よりも困難ではありません。

 

WBAスーパー王者、IBF、WBOの3団体統一王者であるジョシュアと、WBC王者のワイルダー。この2人が完全にヘビー級の人気を急上昇させています。

 

「ヘビー級が動くが如く、ボクシングは動く」と言われるほどの人気階級。ワイルダーとジョシュア登場まではその鳴りを潜めていましたが、今はその名に恥じぬ人気階級として復活しました。

 

中から重量級は、欧米人に多い体格。ゆえに選手層も多く、上述の「この2人が戦ったら、どちらが強いんだ?」という図式が多く成り立ちます。

 

メイウェザーとパッキャオがいい例です。あとは今ではカネロ・アルバレスゴロフキン。スピードとパワーを兼ね備えた、華麗かつダイナミックなボクシングがこの階級の醍醐味です。

メイウェザーVSパッキャオ

アルバレスVSゴロフキン

少し古くはシュガー・レイ・レナード、トーマス・ハーンズ、マービン・ハグラー、ロベルト・デュランが彩ったミドル級は日本にもファンが多いですね。

 

特にシュガー・レイなんかは、まさにスピード&パワーを兼ね備えた体現者でしたね。「黄金のミドル」と呼ばれた世代です。

 

モハメド・アリがボクシング界から去った後、ヘビー級偏重だったボクシング界の注目を、中量級へ持ってきた立役者です。

 

日本では長らく、この階級への挑戦は無謀とされてきました。

 

竹原慎二がホルヘ・カストロに勝利し、奇跡のベルト奪還を成し遂げましたが、初防衛をウィリアム・ジョッピー相手に失敗。

 

今後50年はミドル以上の王者は出ない。と、テレビ番組で畑山選手が言っていました。それくらい、欧米勢の層が厚く、難しい階級だということです。しかし、それを打ち崩してくれたのが村田諒太。防衛戦も危なげなくクリアしてくれています。

 

現在中重量級の主役は何と言ってもゲンナジー・ゴロフキン。これに対抗しうる勢力がサウル・アルバレス、そして村田です。

「GGG」ゴロフキン

誰が「GGG」・ゴロフキンを倒すのか、今中重量級の話題はそこにあります。

 

今度ゴロフキン対アルバレス2が開催され、なんとその勝者と村田が戦う可能性も出てきています。

 

ミドルの日本人王者だけでもすごいですが、さらに最強王者の対抗馬になり得ている。数年前までは考えられないことが起こっていますね。

 

軽量級は卓越したスピードはあるが、KOが少ない、とはよく言われてきた事です。しかし、最近はそうではありませんね。今は鳴りを潜めてしまいましたが、軽量級ながらKOを量産しまくったローマン・ゴンサレスの活躍から、軽量級でも豪快KOが見れるという認識を植え付けてくれました。

 

最近では「Super Fly(スーパー・フライ)」という軽量級にスポットライトを当てたイベントも開催されています。

 

日本人王者もこのクラス帯に最も多く輩出されています。

 

馴染み深いのはフライ級ですかね。最も古くからある軽量階級の一つですし、日本人初の世界王者である白井義男が制した階級でもあります。

 

今軽量級で1番の注目は何と言ってもバンダム級。

 

WBSSの開催もそうですが、そこに怪物井上尚弥の存在があります。しかもダントツの優秀候補。

井上尚弥

過去、バンダムにはファイティング原田、辰吉、薬師寺、山中など数多くの名王者を輩出しましたが、井上ほど世界的評価を得た選手はいません。

 

今年9月から来年の今頃にかけては、WBSSの話題でもちきりでしょう。

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各階級パンチ力の違い

 

階級が一つ違えば、パンチ力はまるで違うといいますが、現代では必ずしもそうではありません。20世紀初頭のように、階級が6つしかなかった時代はそうだったでしょう。

 

20世紀半ば10階級に増えたときも、複数階級制覇は日本人にとって果てしない夢のような偉業でした。

 

しかし現在、階級は17。より細分化され、その階級差は最低3ポンドからポンド。ライトヘビーからクルーザーの差は25ポンド差があります。

 

日本人の複数階級制覇記録は、3階級。井岡一翔、亀田興毅、八重樫東、長谷川穂積、そして井上尚弥です。

 

全てミニマムからフェザー間における軽量階級での制覇です。一階級間の差は約3-4ポンド。キログラムでいえば、1.8kgくらいです。

 

ボクサーの1.8kgの差は、一般人の1.8kgとは異なります。ボクサーは試合前に減量をします。普段の体重から無理のない範囲で体重を落とし、自身の体格の有利を活かすためです。減量した際のボクサーの体脂肪率は、一概には言えませんが大体5-10%。

 

その時の1.8Kgの差は大きいです。脂肪などではなく、筋肉量の差になります。自分の体重を拳に乗せることが出来るのであれば、繰り出すパンチの差は大きくなってきます。

 

さらにボクサーにとっては、肉体的・精神的にも楽になるでしょう。体脂肪率が10%を切ってからの減量はかなりつらいもので、100g落すのも相当な精神力が必要です。1.8kg増えれば、それがなくなるので、試合当日の動きもよくなり、パンチ力増加につながるのかもしれません。

 

とは言っても、1.8kgの差をパンチに完全に乗せることが出来る選手はそうはいません。3階級違えば多少の違いはあるでしょうが、1階級上げただけで現在の17階級ではそこまでの違いはないはずです。

 

ゆえに、複数階級の制覇も、以前よりは容易になっていると言えるでしょう。

 

あるのは、耐久力の差。相手が元々の体重にいる選手である場合、下の階級から上がってきた選手のパンチ力は他の選手と比べて相対的に弱いと感じます。

 

複数階級制覇王者のメイウェザー、パッキャオ共に階級を上げるにつれてKO勝ちは減ってきましたね。これは相手の耐久力が相対的に上がっているためです。

 

階級の差でパンチ力の差は確かにあります。でもそれは、体重増加だけが原因ではないのです。下の階級から上がってきた選手が、上の階級から減量してその階級で戦う選手と試合をした場合、どうしたって体格の差が出てパンチは重くなります。

 

さらに、体重を増やしたことによるコンディショニングの差なども生まれ、それがパンチにのってくるのです。

 

まとめ

それぞれの階級に対する人気などは、国・地域・年代によって様々です。しかし現代は、どの階級もバランスよく目玉選手がいるので、そこまで差はないと思われます。

 

重量級のワイルダーとジョシュア、中量級のゴロフキン、アルバレス、村田、軽中量級のロマチェンコやガーボンタ・デービス、軽量級の井上などなど、今はネットで様々な国の目玉選手が見るので、階級問わず、一定の人気を得ています。

 

昔のように、軽量級はKOが少ないからつまらない、という事も聞かれなくなりました。

 

階級が違えばパンチの差もあり、それが複数階級にまたがっていこうとする選手のネックになります。さらに自身が体重を上げたことによるスピードのダウン、コンディションの違いなどから、余計に相手のパンチが強くなったという事につながるのかもしれません。

おわり

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